【クレーム対策→顧客満足度向上の支援】不動産会社のお客様

クレーム、カスハラ、顧客満足、実績

大阪府で不動産業を営んでいる杉野様から、当社お勧めのコメントをいただきましたので、ご紹介いたします。

仕事のやりがい

杉野様は、一般戸建てやマンションなどの住宅用物件から店舗物件まで幅広く扱い、ご要望に応じて、提携の施工業者と協力して様々な提案もする、地域密着型の不動産屋です。
近年の傾向としては、飲食店の取り扱いが増えていることが挙げられます。飲食店は1店舗目が成功すると、2店舗目、3店舗目と続くことが珍しくありません。そのため、価格や間取りといった条件の紹介だけでなく、周辺の同業者の状況、街の特徴、住んでいる人たち、お祭りをはじめとしたイベントなどの情報をきめ細かく把握し、具体的な提案をしていることが、差別化のポイントになっています。

仕事のやりがいを質問したら、『1店舗出店されたお客様が、「杉野さんに相談して良かった」「ここにお店を出して良かった」と仰っていただくことが、不動産売買の仕事で一番嬉しい瞬間です』と笑っていました。実際、そう言ってくれたお客様が、その後もリピートや他のお客様を紹介してくれたりして、10年以上ものお付き合いになっている方もいるとのことです。

ご支援の経緯

不動産を売りたいというお客様の場合、ご自宅や店内に上がって、躯体、内装、設備などを細かく拝見し、評価所見やお見積りを提示します。お客様がまだお住まい中や、店舗なら開店準備中の場合もありますし、金額も大きいので、訪問時にお客様の信頼を得ることは極めて重要です。また、様々な条件により、お客様の希望金額通りの見積を出すと売却が難しい場合もあります。しかし、ご希望金額より低い見積もりでも、評価理由や想定売却期間などを丁寧に説明し、不動産のプロとして最善の提案をすることが、顧客満足度の向上に繋がります。不動産業の知識も重要ですが、それと同じくらい、ヒューマンなコミュニケーション能力が求められるため、杉野さんもいつも、部下の方に顧客満足の重要性を伝えられているとのことです。

ですが、人の出入りが激しい業界である上に、マニュアル化が遅れているため、注意点などがなかなか従業員に浸透せず、定期的に似たようなクレームが発生していることに長年お悩みでした。そういった中、趣味のバンド仲間の方が当社代表と同級生だったご縁で、当社にご相談をしていただきました。

クレームの削減

マニュアル化が遅れているとのことでしたが、当社でアセスメントをしたところ、業務フローそのものが確立できていないことが原因のトラブルが複数見付かりました。

例えば、夏場は客先に行く前にシャツを着替えるようにマニュアル化したいとのことでしたが、シャツを着替えていなかったのは、マニュアル化されてなかったからではなく替え用シャツの洗濯が間に合っていなかったからです。ですから、まず、夏場は会社からユニフォームを支給し、クリーニング業者から毎日洗い替えを届けてもらうように業務フローを変更したうえで、マニュアルとして備品のチェックリストにユニフォームを追加しました。

また、お客様宅に上がった後も、何も言わず宅内をジロジロと見ると、それだけで嫌がられクレームになることがあります。そのため、何のためにどんな場所を確認するかの説明書を最初にお客様に渡し、実際にお客様の生活空間を確認する時も、「今から水栓の漏水を確認するので浴室内に入らせていただきますね」「水漏れはありませんでした」など、ちゃんと説明しながら対応するようにマニュアル化して、自然にそういった対応できるようにロープレなどトレーニングも行いました。

顧客満足度の向上

当初はクレームへの対策マニュアルを整備したいとのことで始まった支援でしたが、支援を開始して間も無く実施したアセスメントでは、実は、顧客満足度が低いことの方がより大きな問題であると分かっていました。

具体例として、内装や設備の確認に関しては、ちゃんと説明をしながら対応することでクレームは減りましたが、それだけでは当たり前を当たり前として提供しているだけです。そのため、杉野様の提案が刺さったお客様はリピーターになってくれますが、他のスタッフが対応した大多数のお客様の満足度の向上には繋がりません。そして、元々満足度が高く無いので、ちょっとした言動がクレームになりやすい土壌となっていました。

そのため、クレーム予防の取組と同時に、顧客満足度向上のための取組みも進めました。例えば、ご自宅の中を確認させてもらう時には、単に故障の有無を確認するだけでなく、「気になっているところはありませんか?」など質問し、ねじ締めなどの簡単な修理ならその場で対応するようにしました。また、売り出しの前にも、簡単な条件確認の後、お客様が何を最も重視しているかをしっかり確認したうえで提案をするように徹底し、そのためにトークスクリプトを作成しました。

お勧めのポイント

杉野様からコメントをいただいたのでご紹介します。

(杉野様の趣味であるバンドの写真)

「カスハラが取り上げられるようになったことで、“不当クレームやカスハラには毅然と対応する”と聞くことがよくありますが、私たちのような中小企業は、お客様がお怒りになったからといって簡単に拒絶することはできません。発生してからの対処も大事ですが、それ以上に、普段からお客様の信頼を得るように努力して満足度を高め、クレームが起きないような対応をすることが大事だと思います。

実は、ProClaimさんの他にも、コンサルタントや弁護士さんに何人か相談していました。その中で、当社のクレーム対策をProClaimさんに支援してもらおうと決めた最大の理由は、クレームの対策ノウハウだけでなく、顧客満足度の向上までワンストップでご支援いただけたからです。実際、顧客満足度向上のための知識も非常に豊富で、クレームが落ち着いてからもこちらから支援契約を延長し、アンケートを含めた業務改善を支援してもらっています。
また、偉そうに上から言ったりせず、不動産業界の知識など分からないことはこちらに確認しちゃんと理解しながら、当社の立場に立って支援してくれた点も良かったです。

目の前のクレームへの対処だけでなく、根本的な原因を取り除いて顧客満足度を高めたいという企業には、強くお勧めできるコンサルタントだと思います。」

著者のイメージ画像

花村広報戦略合同会社
花村 憲太郎(Kentaro Hanamura)

15以上の仕事を経験後、サービス業のカスタマーケア部門のマネージャーとして、従業員教育や顧客満足度の向上に関わる各種施策を担当。平行して、中小企業診断士としてスモール・ミドルへのコンサルティングを経験。その後、自社と社外の任意団体で広報を担当し、プレスリリース、記者会見、メディア対応などを実施。 社内外での広報PRと経営の支援を通じ、広報戦略と経営戦略との一体的な対応により、自社の魅力を継続的に社内外に伝えることが重要であるとの想いを強くし、起業に至る。